ハチが巣を作りやすい環境と種類ごとの活動時期、駆除の適した時期
ハチは、種類によって巣を作る場所や活動時期が異なります。
特に巣を作りやすい環境や活動のピーク時期を理解しておくことで、効果的な対策や駆除を行うことができます。
ここでは、代表的なハチの種類ごとの特徴と、活動・駆除の時期について解説します。
1. 日本でよく見られるハチの種類と特徴
- スズメバチ
- 特徴:大型で攻撃性が強く、刺されると非常に強い痛みを伴います。
アナフィラキシーショックを引き起こす危険性もあるため、特に注意が必要です。 - 巣の場所:木の幹や軒下、屋根裏などに巣を作り、初夏から秋にかけてその規模を拡大します。
巣は球状または亀甲模様のある独特な形状をしており、巣の入り口は1つです。 - 被害と対策:巣が大きくなる秋口にかけて特に攻撃性が増し、巣に近づく人を威嚇・攻撃します。
巣がある場合、プロの駆除業者に依頼するのが安全です。
- 特徴:大型で攻撃性が強く、刺されると非常に強い痛みを伴います。
- アシナガバチ
- 特徴:体長は1.5~2cm程度で、スズメバチほどの攻撃性はないものの、巣に近づくと刺されることがあります。
スズメバチと比べるとやや細身で、脚を垂らして飛ぶのが特徴です。 - 巣の場所:軒下や窓枠、植え込みなどに小さな巣を作ります。
巣は小さな六角形の部屋が並ぶ構造で、球状にはならず、露出していることが多いです。 - 被害と対策:春から夏にかけて活動が活発になり、夏の間に巣が拡大します。
攻撃性が低いため、小さな巣であれば駆除スプレーでの対応も可能です。
- 特徴:体長は1.5~2cm程度で、スズメバチほどの攻撃性はないものの、巣に近づくと刺されることがあります。
- ミツバチ
- 特徴:ミツバチは体が小さく、黒と黄色の縞模様が特徴です。
攻撃性は低く、刺すことも稀ですが、巣に危険が迫ると集団で攻撃することがあります。 - 巣の場所:木の洞や軒下、建物の隙間など、外敵から守られやすい場所に巣を作ります。
ミツバチの巣は六角形の小さな部屋が多く集まった構造をしています。 - 被害と対策:巣があるときは役所や養蜂業者に相談するのが一般的です。
ミツバチは生態系にも重要な役割を担っているため、巣を移動することで解決することが多いです。
- 特徴:ミツバチは体が小さく、黒と黄色の縞模様が特徴です。
2. ハチの活動時期と活動が増す理由
- 春(4月~6月):女王バチが越冬から覚め、巣作りを開始する時期です。
この時期に巣を作り始めるため、巣が小さいうちに駆除することが可能です。
アシナガバチやスズメバチの巣もこの時期から作られ始めます。 - 夏(7月~8月):ハチの活動がピークに達する時期です。
働きバチの数も増え、巣も拡大します。
特に、スズメバチは巣の規模が急速に大きくなり、巣の防衛行動も激しくなります。
このため、巣に近づくだけで攻撃を受けることがあります。 - 秋(9月~10月):スズメバチが最も攻撃的になる時期で、巣の規模も最大化します。
秋には食料不足や繁殖活動により攻撃性がさらに増し、非常に危険な状態です。
ハチが外での活動も活発になるため、この時期の駆除は慎重に行う必要があります。 - 冬(11月~3月):多くのハチは寒さに弱く、女王バチのみが越冬します。
巣は使われなくなることが多いため、冬場はハチの巣を撤去するのに適した時期です。
3. ハチ駆除に適した時期
- 初夏(5月~6月):女王バチが巣を作り始め、巣がまだ小さい時期です。
この段階での駆除は容易で、駆除用スプレーでも対応可能な場合があります。
巣が小さいため、被害を最小限に抑えつつ駆除が可能です。 - 冬(11月~3月):多くの働きバチが死に、女王バチも冬眠状態になるため、巣は放棄されていることが多く、この時期に撤去しておくと翌年の被害を防ぐことができます。
ただし、場所によっては女王バチが巣に留まっている場合もあるため、注意が必要です。
4. ハチの巣作りを防ぐための予防策
- 巣作りしやすい場所を確認する:軒下やベランダ、窓枠、植え込みなどに巣ができやすいため、春先にこれらの場所をチェックしておくことが重要です。
- 防虫ネットやトゲ付きシートの設置:軒下や窓枠などに防虫ネットやトゲ付きシートを設置することで、ハチが留まりにくくなります。
- ハチ忌避剤の使用:市販のハチ用忌避剤を使って、巣ができやすい場所に散布することも効果的です。
特に、毎年ハチが巣を作りやすい場所には定期的に忌避剤を噴霧すると良いでしょう。 - 花の管理:ミツバチは花を好むため、花が多い場所では巣作りのリスクが高まります。
定期的に花の手入れや剪定を行い、ハチが集まりにくい環境を整えることも予防になります。
5. ハチを見かけた際の対処法
- 巣に近づかない:特にスズメバチは巣に近づくと攻撃性が高まり、危険です。
巣を見つけたら決して刺激せず、ゆっくりとその場を離れるようにしましょう。 - 専門業者に駆除を依頼する:巣が大きくなると個人での駆除は難しく危険が伴うため、専門業者に駆除を依頼するのが安全です。
業者は専用の防護服と駆除剤を使い、ハチに刺されるリスクを最小限にして対応します。 - 役所や自治体に相談:ミツバチのように環境保護が考慮される場合は、自治体や専門団体に相談することで、安全に巣の移動が行われることもあります。
まとめ
日本でよく見られるハチには、スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチがあり、それぞれに異なる活動時期と巣作りの場所があります。
特に春から夏にかけて巣が作られ始め、秋にかけて巣が大きくなるため、巣を発見したら早期に対処することが重要です。
ハチの巣を駆除するには5月から6月の初夏が適しており、冬場は巣が放棄されるため撤去しやすい時期です。
巣がある場合は専門業者のサポートを受け、安全に駆除することを心がけましょう。